映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』を観ました。
評判のいい作品だったので少し期待していたのですが、
正直、私は最後まで入り込めませんでした。
繊細な空気感や、心に傷を抱えた若者たちの
心の揺れを描こうとしているのは伝わる。
でも、その曖昧さや省略の多さが、
私にはどうしても引っかかってしまいました。
今回は、どこが分かりにくかったのか、
どこに置いていかれたのかを含めて、感想を書いてみます。

映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』の評価|面白い?つまらない?
私の評価は3.3点です。

いろいろ疑問点(笑)
関西大学が舞台だったので、
単純にその構内を観られて楽しかった💖
大学の空気感や、
関西ならではの会話のテンポも楽しく観られました。
スピッツの曲が流れる場面も印象的で、
しかもよい曲💖
初めて聴いたけど、すぐに気に入りました。
ただ、物語が進むにつれて、
人物の気持ちや場面のつながりが
少しずつ掴みにくくなっていって…、
観終わったあとに残ったのは、
感動よりも、
「あれはどういうことだったんだろう?」
という疑問のほうでした。
感想(ネタバレあり)
この映画の原作って、
お笑いの「ジャルジャル」福徳さんの小説なんだとか。
全く知らずに観ました。
う~ん、お笑い同様、あまり馴染めなかった…😅
すんません💦
でも、どこが馴染めなかったのかは、
ちゃんと振り返ってみたいなと思う。
桜田のあの陰口はなんだったのか?
なんかいい雰囲気になっていた小西(萩原利久)と桜田(河合優実)だったのに、
ある時、いきなり桜田がバイト先の人達に、小西の悪口を言ってる。
からの、小西がショックを受けた感じで走っているシーン。
え?その悪口言ってる事を知った?
で、ショック受けた?
と見ているこちらは思ってしまう。
これなんですが、ぱっと見だと、桜田は本当に言ってるぽくも見える。
でもそうなると、小西はどこでどうやって
それを聞いた(知った)の?ってなる。
ここ、ちゃんと観返してみると分かります。
・朝、小西が桜田をランチに誘う。
・さっちゃん、道を歩いている(音楽聴きながら)。
・昼、小西が桜田を大学前で待つ。
・夜、桜田まだ来ない。小西、まだ待つ。
・翌日、大学前、小西日傘をさす。
・桜田がバイト先で小西の悪口を言っているシーン。
・夜、小西、ショックで走っている。
このシーンが、パパパパパッと流れていくと、
観ている側は、本当に桜田が陰口を言ったかのように見えるんですよね。
そしてそれを知った小西がショックを受けたように。
でも、そう。
改めて見返すと分かる。
2人がランチの約束をした後、
さっちゃんが一人、道を歩いているシーンが入ってる。
これなんですよね。
そのシーンのあとで、さっちゃんは事故に遭うよ、
というお知らせシーンなんですよね。
ご丁寧にヘッドフォンまでして音楽聴いてます。
外界の音聴こえてませんよ、危ないですよ、ってヒントです。
ってことは桜田(さっちゃんの姉)は、
妹の事故があったから、待ち合わせには行けなかった。
でも、恐らく彼女は何の連絡も小西にしなかったから、
小西は、自分が嫌われてるという妄想が膨らんで、
桜田があんなふうに自分の陰口をバイト先で言ってるのでは?
と、不安に駆られていったんですよね。
でもねーー
分かりにくい!!!(笑)
めっちゃ分かりにくい。
それを回収して解き明かしてくれる場面がないんです。
せめてさっちゃんの家に小西が行った時、
桜田から一言あればよかったのに。
「あの日、行けなくてごめんね」
とか。
省略しすぎ。
見てる側が、混乱するほどの省略は
単純に作り手側の不誠実さだとすら思います。
曖昧さを狙ったのかもしれないけれど、
その曖昧さが、人物の気持ちまで曖昧にしてしまっている。
あの再会の場面で、せめて一言。
小西が言うなら、
「だからあの日来れなかったんだね」
とかでもいい。
たった一言でも言ってくれたら
私たちは納得できたと思うんです。
小西のキャラが不明
そういう意味では、
この主人公、小西のキャラクターも
不安定すぎて、
観ているこちらが掴めないんですよね。
どんな人間なのか、掴めそうで掴めない。
よく分からないキャラクターなんです。
桜田にフラれて(と思い込んで)
あの親友の山根くんに辛く当たり、
2人はしばらく疎遠になりますが、
1か月後くらい?
急に山根に電話して、相手を呼び出す。
何もなかったかのように。
ここでまた観てる側混乱。
なにかシーン見逃してた?って思ってしまう。
で、次のシーンでは、山根が小西の横で
カップラーメンを食べてるわけです。
いやそこはいい。
山根はそんなやつ。
呼ばれたら来るやつ。
たとえ喧嘩してても。
でも、小西はなに?
なんで急に呼び出した?
そこが全く、掴めなかった。
私、見てて、小西って、
何か心に病を抱えてて、急にあんな風に
なにごともなかったかのように電話かけたのかと思いましたもん。
ちょっとおかしい人なのかな?とか。
自分が山根にやったこと記憶失くしてる?とか。
それくらい、面食らったわけです。
小西のあの行動に。
なんなら最後、さっちゃんの家に行って、
そこで桜田の前で、犬になってたけど(笑)
あれもなに?
なんか、いろいろ付いて行けなかった。
真面目なドラマにいきなりコントがぶっこまれた気分。
おそらく福徳さんの原作はそんなに悪くはないんだと思う。
小説としては。
でも、映画として、その演出として、
なんか小説の空気感を残そうとしてしまいすぎた失敗作、
というか。
ちくはぐさがありました。
急な桜田のアップシーンとかもね。
省略もそうですが、奇をてらい過ぎて、
観客を混乱させる演出が多かったと思います。
あの二人はたまたま姉妹?
そう。
これもよく分からなかった。
さっちゃんと桜田、
姉妹ってことが最後に分かるけど、
それってたまたま?
たまたま、好きになった大学の同級生が、
たまたまバイト先の女の子の姉だった?
たまたま、小西はバイト先の女の子の名前知らなかった?
桜田が意図的に小西に近づいたようにも見えなかったから、
ってことは偶然?
んなわけあるか~(笑)
偶然が過ぎるわ😅
そもそも、さっちゃんとバイトが一緒だったけど、
そこで働くバイトがもっと、大人数いるならまだしも
たった2人で働く、もう一人のバイトの子の名前を知ろうともしないとか、
やっぱり小西って、常識外れな、
ちょっとネジ抜けてるおかしな人間の匂いがしてしまう。
さっちゃんを振るのは仕方ないし、
彼女の気持ちに気づかなかったのも、
鈍感なやつ、で済むけど、
たとえ気がないからって、
一緒に働く子の名前を知ろうとしない男は嫌ですわ(笑)
そこの最低限の常識というか、マナーというか、
優しさと言うか、
は、主人公として持ち合わせていて欲しかったと思う。
関西大学って、関西の私立の名門校で、
それなりの頭脳の人達が通ってると思うんだけど、
どうにも、この小西には
その片鱗が見えない、というか(笑)
映画の持つ、独特の空気感が、
すべてをもやっと包み込んでしまっているような
良くも悪くも(笑)
そんな気がしました。
素敵な大学の空気感
文句ばかりではありません。
もちろん、好きな部分もあったんです✨
共学の大学に通う学生の物語って、
私、好きでして…😊
特に舞台が関西の大学だったから、
関西特有の言葉やその空気感とかね、
独特で、観ていて楽しかったです。
大学構内の景色とか、
芝生や、屋上や、ベンチや…。
近くの喫茶店や。
マスターや、変わったメニューや。
そういう何気ない空気を眺めているだけでも、
ちょっと楽しいんですよね。
大学生の恋愛映画というと、
私は『花束みたいな恋をした』も好きでした。

通いたい。
憧れも含めて、
そこは好きな部分でした💛
観ていて楽しかったです。
他にも過去に似たような雰囲気を持つ映画っていうと、
神尾楓珠と西野七瀬の
『恋は光』
っていう映画があって。
これも、地方の共学大学が舞台で、
なんかこう、のんびりとしたマイペースな映画というか(笑)
好きな雰囲気の映画でしたね。
もっと田舎なんですけどね。
面白かったです。
西野七瀬が驚くほど透明感があって、
人気がある理由が分かった作品でした😉
まとめ|映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』は観る価値ある?
映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』は、
繊細な感情や、若さゆえの不器用さを描こうとした作品なのだと思います。
ただ私には、その曖昧さや
省略の多さが最後までしっくりきませんでした。
余白として楽しめる人もいるのかもしれません。
でも、私には少し、観客を置いていく映画に感じられました。
それでも、関西大学の空気感や、何気ない会話の温度、
そしてスピッツの曲の心地よさは印象に残っています。
好き嫌いがはっきり分かれそうな作品ですが、
だからこそ、観た人それぞれで感想が大きく変わる映画なのかもしれません。

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